現場を知り、経験がモノを言う──現場で鍛えた技術者の腕と成長の軌跡

現場を知り、経験がモノを言う──現場で鍛えた技術者の腕と成長の軌跡

2020年にUSEN-ALMEXに入社した定村 和弥さん。高等専門学校(以下、高専)で培った情報システムやプログラミングのスキルを活かし、現在は病院向け自動精算機などの導入・メンテナンス業務に携わっています。「経験こそが成長のカギ」と語る定村さんが、現場でのやりがいや仕事に対する考え方を語ります。

初めてのプログラミングで魅了された!高専での5年間の学び

高校進学時、将来的に工業系の会社への就職を視野に入れ、普通科高校よりも工業系の教育を受けることが適していると感じました。自分自身の性格を考えた時に、接客業や営業職よりも、機械を触る仕事に興味があり、高専への進学を決めました。

高専に入学後は、電子制御・情報システム系の学科で学び、主にパソコンやプログラミング、電子制御について学びました。当初は機械の組み立てに興味がありましたが、情報系の授業や部活動を通じて、パソコンやプログラミングの分野に興味を持つようになりました。とくに転機となったのは、部活動紹介でコンピューター研究部に体験入部したことです。そこで初めてプログラミングの魅力に触れ、そのおもしろさに惹かれていきました。

5年間の高専生活では、プログラミングの基礎から応用まで幅広く学ぶ機会がありました。卒業後の進路として、大学への編入や専攻科進学、就職などさまざまな選択肢がありましたが、はやく実践的な仕事の世界に飛び込みたかったため、私は就職を選びました。

長崎から沖縄まで、病院システムと向き合い続ける。現場で磨かれた“バランス感覚”

就職活動では、安定した経営基盤を持つ、実績のある企業を志望していました。高専で情報システムコースを専攻し、プログラミングのスキルを活かせる仕事を第一希望として探していました。それが難しい場合でも、プログラミングのスキルが活かせる企業を探していました。

学校の推薦枠を活用して就職活動を行い、その中で応募先の企業を調べながら進めていきました。最初はU-NEXT HOLDINGSの採用で入社が決まり、その後の配属でUSEN-ALMEXに出会いました。

配属先であるUSEN-ALMEXについて調べたところ、ホテルや病院向けに自動精算機などの製品を提供している会社だとわかりました。また、プログラミングの知識を活かせる技術職である点に魅力を感じ、入社を決意しました。


現在は、マーケティングセールス本部 九州支社に所属し、病院向け製品である自動精算機、再来受付機、案内表示機などの導入・メンテナンス業務を担当しています。具体的な業務内容は、大きく分けて新規導入時のセットアップ業務と、導入後のメンテナンス業務の2種類があります。新規導入時のセットアップ業務では、朝から直接お客さま先へ訪問し、自動精算機の設置から初期設定までを一日かけて行います。一方、メンテナンス業務では、会社に出社後、複数のお客さま先を訪問し、定期点検や修理対応などを行います。これらの業務の合間に、社内での事務作業や打ち合わせも行います。

とくに精算機のセットアップは、大規模な病院の場合、病院側のシステムとの連携テストや調整が必要となり、すべての設定が完了するまでに1週間程度かかることもあります。当社の製品は、主要な病院システム4〜5社が提供する主な機能との連携に対応しており、現場での柔軟な調整や対応が求められます。

担当エリアは長崎、熊本を中心に担当しています。沖縄の琉球大学病院など大型案件の際は出張で現地のサポートすることもありますし、広島など他地域からの応援要請にも対応しています。システムの導入後も、定期的なメンテナンスや増設の案件で再度訪問することもあり、担当エリア内の病院の状況を把握しながら業務を行っています。1日の移動時間は平均して3時間程度で、主に車での移動となります。

仕事をする上で心がけているのは、お客さまの要望をどこまでシステムに組み込むかというバランス感覚です。お客さまの要望だけを汲み取りすぎると、会社に不利益が生じることがあるため、慎重に判断しています。また、作業効率が悪くなるような要望については、丁寧に説明し、納得していただくように努めています。

職場の雰囲気は非常に良好で、上司は主任が2人、課長が1人おり、年齢差はありますが、楽しくコミュニケーションが取れる環境です。わからないことがあれば気軽に質問できる雰囲気があり、先輩方も丁寧に教えてくれます。

「若いからこそ」と任された大仕事。難しい課題に挑戦し、技術者として手応えを感じる

入社してから現在まで、さまざまな経験を積んできましたが、とくに印象に残っているのは、入社2年目に担当した久留米大学病院での案件です。九州地区で初めての後払いシステムの導入という非常に重要な案件でした。

新しいことを覚えるなら若手が適任だろうということで、私に声がかかりました。当時の課長と一緒に取り組むことになり、課長は複数の案件を抱えながらもマネジメントや書類作業もこなし、後輩からの質問にも気軽に答えてくれるような方で、以前から尊敬していました。その方のフォローがあったからこそ引き受けることができました。

システムの仕組みや動作フローが、それまで扱ってきたものとはまったく異なっており、一つ一つの作業を学びながら進めていきました。当時はまだ全国的にも導入例が少なく、本社の技術サポートスタッフとも密に連携を取りながら、手順書が確立されていない中で、より良い方法を模索しつつ進めていきました。期日までに完了させることを目標にして懸命に取り組みました。振り返ると、この案件はこれまでの担当案件の中でも最も難しいものでしたが、それを乗り越えることは大きな自信となりました。

その後の案件でも、どんな困難にも前向きなに挑む姿勢を持ち続け、技術者としての成長を実感できた瞬間でもありました。

一方で、失敗した経験から学んだ経験もあります。自動精算機での領収書発行に関するトラブルが発生し、その時のことは今でも鮮明に覚えています。
病院の領収書は公的機関にも提出される重要な書類であり、金額の誤りなど、些細なミスが大きな影響を与える可能性があることを実感しました。この経験を通じて、システムの設定やホストとの連携には細心の注意を払い、とくに金額の正確性については徹底的な確認作業を実施するようになりました。


日々の業務を通じて感じるのは、経験の重要性です。プログラミングのような共通のスキルだけでなく、それぞれの機械に対する深い知識も必要とされます。実際に現場で作業を重ねることでしか得られない知見も多く、一つ一つの経験が確実に成長につながっていると実感しています。

現場でお客さまと話し、手を動かし、気づいたこと。経験こそが成長のカギだった

今後の目標について、まずは後輩の育成が最も近い課題です。これまでは先輩から多くのことを学び、知識を吸収する側でしたが、最近では後輩も増えてきました。そのため、今度は教える立場としての役割も求められています。後輩たちが成長できるようにサポートしながら、自分自身の成長を意識していきたいと考えています。しかし、現状では業務と後輩への指導の両立にまだ課題を感じており、その改善が必要だと感じています。

現在は目の前の業務に全力で取り組んでいますが、ただ、日々の業務を通じて感じているのは、新しいことへの挑戦の重要性です。新しいシステムの導入は大変な作業ではありますが、この経験を通じてノウハウやスキルを習得することができ、その重要性を強く感じています。

このような経験を踏まえて、技術職をめざす方々へメッセージをお伝えしたいと思います。当社の特長の一つは、同期が多いことです。部署は違っても、困ったときは誰かに相談しやすい環境があります。自分一人では抱えきれない問題でも、同期と相談しながら解決できる点は大きな魅力です。さらに、全国に拠点があるため、他地域での経験やノウハウも共有できるのが心強いポイントです。たとえば、自分の地域では経験したことがない案件でも、関東の同期が経験したことを参考にできるなど、情報共有ができる環境が整っています。
また、この仕事は現場での活動が中心となり、社内での事務作業よりも実際に現場に出て病院の方々と直接コミュニケーションを取ることが好きな方に向いています。移動には車を使うことが多いため、運転に慣れている方や、ドライブが好きな方には、特に働きやすい環境かもしれません。


このように技術力だけでなく、経験やノウハウ、コミュニケーション能力など、さまざまなスキルが求められる仕事です。その分、得られることが多く、日々新しい発見のある仕事だと感じています。


※記載内容は2025年6月時点のものです

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